新着情報
    イントロダクション
    本作は、チョコレートの原料である“カカオ”の歴史、栽培する農家の現状や、カカオの可能性に魅せられて、彼らの労働環境の向上やカカオのビジネスモデル構築に奔走する日本人の活躍を追ったドキュメンタリー映画。 コロンビア先住民の末裔であるカカオの起源となったアルアコ族が抱える課題を、現地に入り、共に課題解決に取り組みカカオ産業のビジネスモデル構築に奮闘するカカオハンター®小方真弓、また、アフリカのガーナに単身渡航し現地のカカオ産業を変えるため農家だけでなく政府にも働きかけ、革命を起こそうと奮闘している Mpraeso合同会社CEOの田口愛。カカオに魅了された二人の姿を中心に、小方と同じくカカオのビジネスモデルの構築に奔走するダンデライオン・チョコレート・ジャパンCEO堀淵清治、日本を代表するチョコレートメーカーの社員として、長年に渡り繰り返しカカオ産地を訪ね、社会課題解決に奮闘し、現地にてデベロップメント・チーフに任命された株式会社 明治 ものづくり戦略本部 技術部 参与 土居恵規、カカオに魅せられ「カカオがチョコレートになったのはまだ歴史的には最近」と語り、カカオの新しいレシピ開発に取り組むミクソロジスト南雲主于三が出演し、各人にとっての“カカオの魅力や課題”についても語られる。 監督を務めるのは、多様性について考えるドキュメンタリー映画『であること』(2020年)を手掛けた和田萌。ドキュメンタリーの演出家として、テレビ番組を中心に制作に携わり、放送文化基金賞やギャラクシー月間賞を受賞している。
    私にとってカカオは、心であり、身体――励みになっている存在
    私にとってカカオは、心であり、身体――励みになっている存在
    ナレーションを担当するのは、歌手でタレントの堀ちえみ。大のカカオ、チョコレート好きだと公言している堀は、「チョコレートは簡単に食べられるスイーツだと思っていましたが、地球の裏側で頑張っている方がいるんだということを感じて、これからは感謝をしながら“嗜む”、“戴く”ようにしていきたい」と語り、本作を通じて、カカオが無限の可能性を秘めた果物であると知られていくことに期待を寄せる。
    出演者
    カカオハンター®
    小方真弓
    1997年に製菓原料チョコレートメーカーに入社、以来6年間商品開発や企画開発に従事。在勤中にカカオの世界を知らずにチョコレートを開発する自身に疑問を感じ、一念発起して単身でカカオ生産国を旅することを始める。 2003年にチョコレートの技術コンサルタントとして独立し、その報酬を全てカカオ生産国で学ぶことに費やす。NGOやアジア開発銀行のチョコレート復興プロジェクトに従事しながら、現在まで15カ国のカカオ生産国を旅する。09年にコロンビアを訪れた際にこの国のカカオのポテンシャルに魅了され、翌年Cacao de Colombia S.A.S. に自己資金を投資して経営参画、以来活動拠点をコロンビアに移し、研究開発ディレクターとして現地のカカオ発掘、カカオ豆品質向上、生産指導、生産農家の発展に勤めている。13年12月同社にてチョコレート工房設立、16年には新工場を設立し、コロンビア初のInternational ChocolateAwards 金賞、特別賞受賞チョコレートの開発・製造に携わる。カカオ・チョコレートの国際コンクール審査員の他、カカオの世界を多くの人に知ってもらうため、各国でセミナーやコンフェランスも行う。
    Mpraeso合同会社 CEO
    田口愛
    1998年、岡山市生まれ。19歳でガーナを初訪問し、カカオ農家の抱える課題を目の当たりにし「境界線を溶かすチョコレートを作る」と決意。2020年、Mpraeso合同会社を設立。クラウドファンディングで資金を調達し現地チョコレート工場を建設。21年、チョコレートブランド『MAAHA CHOCOLATE』を立ち上げる
    ミクソロジスト
    南雲主于三
    1980年、岡山県生まれ。98年にバー業界に入り、都内さまざまな店舗に勤務した後、2006年に単身渡英。ロンドンのメトロポリタンホテル内のNobu Londonに勤務しながらヨーロッパ各地をまわる。07年に帰国し、XEX東京のヘッドバーテンダーを経て、09年1月にスピリッツ&シェアリング(株)を設立。カカオ、ボタニカル、お茶、焼酎、日本酒など様々な素材をコンセプトに現在国内6店舗、シンガポールに1店舗を出店している。バー運営の他に世界中でカクテルセミナー、ポップアップなどを行うほか、コンサルタントとしてメニュー開発、メーカーの商品開発や企業プロモーションに携わるなど、幅広く事業を展開する。
    ダンデライオン・チョコレート・ジャパン CEO
    堀淵清治
    1952年、徳島県生まれ。早稲田大学卒業後の75年に渡米。放浪の時期を経て、1986年にサンフランシスコで日本のマンガ・アニメの出版社ビズコミュニケーション(現VIZMEDIA)を創立。2009年には日本のポップカルチャーを発信する複合施設NEW PEOPLEを創立。その後、15年にサードウェーブコーヒーブームを牽引した「ブルーボトルコーヒー」の日本進出に尽力後、ダンデライオン・チョコレート・ジャパンを設立、代表に就任後、16年に日本一号店を蔵前に出店した。
    株式会社 明治 ものづくり戦略本部 技術部 参与
    土居恵規
    2005年に初めてガーナを訪問し、カカオ農家支援の必要性を痛感する。帰国後、社内に働きかけ、翌年にメイジ・カカオ・サポートを開始。以後、各国での活動の立案と実践を担当し、現在に至る。09年には、ガーナ西部にあるアセラワディ村のディベロップメント・チーフに任命され、開発の責任を負うと共に村人からの絶大なリスペクトを集める存在に。同村を含め、パンデミックにより中断していた産地訪問を22年より再開している。
    ナレーション
    堀ちえみ
    1967年、大阪府堺市生まれ。第6回ホリプロタレントスカウトキャラバンで芸能界入りし、82年3月「潮風の少女」でデビュー。83年に出演したドラマ「スチュワーデス物語」が日本中で大ヒットし、アイドルとして歌にドラマにと活躍。2019年に舌がんを公表。その後、食道がんを患うも、手術とリハビリを乗り越え、23年2月には6年ぶりのコンサート、40周年プラス1アニバーサリーライブを開催した。現在もリハビリを続けながら、芸能活動と並行して、執筆・講演等を通じて口腔がん撲滅啓発運動にも取り組んでいる。
    スタッフ
    監督
    和田 萌
    2007年よりドキュメンタリーの演出家として、 テレビ番組を中心に制作。主な作品に『八十歳の漂流俳優ヨシ笈田 三島が託した日本』(14年WOWOW/放送文化基金賞)、『銀嶺の空白地帯に挑む・カラコルム シスパーレ」(18年NHK/放送文化基金賞)、『情熱大陸 ピアニスト・反田恭平/絵本作家・ヨシタケシンスケ/ウイルス学者 河岡義裕(ギャラクシー賞)/狂言師・野村萬斎 裕基(MBS)』など。 21年LGBTQ +のメディアでの描かれ方を疑問視するドキュメンタリー映画『であること』を監督。23年には、長年撮り続けている登山家・平出和也と中島健郎を追ったドキュメンタリー映画『ROPE』が、スペインで開催されるメンディ山岳映画祭で正式招待作品に選ばれた。